ハウジングとは?メリットやデメリット、ホスティングサービスとの違いを解説

ハウジングとは?

そもそも「ハウジング」とは何なのでしょうか?

ハウジングとは、データセンターの利用形態の一つで、『自分が所有しているサーバーやネットワーク機器を第三者に預かってもらう』という意味合いになります。
レンタルサーバーの「専用サーバー」と似ているように感じるかもしれませんが、専用サーバーはあくまで「サーバー会社が所有するサーバーを一式借りて自由に使う」ことであるため、この点で異なっています。

もし、とても重要性が高いサーバーを自身の建物内において運用していた場合、災害時に機能しなかったり、物理的にデータが盗難されてしまったりと、さまざまなリスクが想定されます。

そのようなリスクを回避するために、企業が運営するデータセンターに自社のサーバー機器一式を保管して利用することをハウジングというのです。

ハウジングとホスティングの違い

ハウジングと対になるサービスとして、「ホスティング」というサービスがあります。
ただ、ホスティングサービスとは実は「レンタルサーバー」のことを指していることがほとんどです。

ハウジングは先ほども述べた通りに自社所有のサーバーを預かってもらうことであるのに対して、ホスティングとは「企業が運用(ホスト)しているサーバーを貸す」ことを意味しています。

「専用サーバー」と言われるサービスも、サーバーの所有者は貸出元のサーバー会社ですので、これもホスティングサービスになります。
違いを見分けるのは「運用しているサーバーはどこが所有しているのか」という点になります。

なお、ハウジングと似たサービスに「コロケーション」というものがありますが、微妙に意味合いが異なります。
ハウジングは「ラック」単位で借りることができるのに対し、コロケーションの場合は「スペース」単位で借りる形式になります。

コロケーションの方がより広く・より自由に機器を配置できる可能性がありますが、ほぼ同義の言葉として利用されているので、名称にとらわれず、借りるのはラックなのか・スペースなのかはきちんと確認するようにしましょう。

ハウジングする理由・メリット

ハウジングをする理由として、次のような例があります。

  1. BCP対策のため
  2. 自由なシステム設計のため
  3. セキュリティの強化
  4. コスト削減

これらはハウジングサービスを利用する理由であるほかに、ホスティングや自社管理では無いメリットになります。

では、それぞれを詳しく見ていきましょう。

十分なバックアップ・電力確保等でBCP対策

例えば、地震・火災などの天災によって停電が発生し、設置場所への電力が供給されなくなったり、不審者が建物へ侵入してサーバーを物理的に攻撃してきたりなどが考えられます。

また、熱暴走や電力不足に陥らないように、空量設備の最適化や電源の確保もされています。
そのため、ハウジングサーバーの設置地域で災害が起きたとしても、非常に大きなものでない限りは用意されたバックアップの発電設備でまかなえるようになっています。

現在では「BCP(業務継続計画)対策」の一環として、自社社屋内にサーバーを置かず、天災の起きにくい国内地域や海外にハウジングサーバーを用意するといった会社もあります。

自由なシステム設計が可能に

ラック単位で借りることができ、スペースを気にしなくてもいいので、サーバー設計をより自由に行うことができます。

また、レンタルサーバー(ホスティングサービス)の場合は、ディスク容量やCPUなどは決まったプランの中から選ぶことになりますが、ハウジングの場合は自社で機器一式を用意することになるので、サーバーの機器から自由に選ぶことができます。

自社専用の機能を持ったサーバーや、より業務に適した設計ができるというのもハウジングのメリットでしょう。

徹底した入退室管理でセキュリティを強化

サーバーが設置されたデータセンターでは、入退出管理が徹底されています。

サーバーのデータはサービス利用者のものですので、先ほどにもリスクの一つとしてあったように、不審者がサーバーにアクセスできないようにするため、厳重な有人による警備が行われています。

電気代・人件費などを削減してコストダウン

自社社屋でサーバーを稼働させた場合、機器を動かしている間は電気代が発生し、またサーバーを操作する人員だけではなく、保守・管理のためにも人員を用意しなければなりません。

他にも、先に述べたBCP対策も自社で用意することになるため、予備電力やバックアップ機器も揃えなければいけません。

ハウジングサービスの場合、セキュリティ費用やバックアップ等費用はもちろん料金に含まれています。
また、別途料金になるところが多いですが、保守・管理まで請け負ってもらえることもできます。

総合的に考えれば、自社で用意するよりも費用がかからないことの方が多いため、コストダウンを図ることもできます。

ハウジングサービスの利用計画

ここで、ハウジングサービスを利用する為に必要な要件をいくつか紹介します。

①ランニングコスト

一度ハウジングサービスにサーバーを預けた場合、大抵は長期にわたり使い続けることになります。

まず一番見ておかなければならないのが「毎月のランニングコスト」
ハウジングサービスは「ホスティングサービス」と異なり、多くは問い合わせによる見積が必要となりますが、安いところは月々3万円程度から、高くて月々10万円程度の費用が発生します。

出来るだけ品質が高く、より安く設備を提供してくれる業者を選んでいきたいですね。

②立地

ハウジングサービスを行っている拠点の立地もかなり重要です。

自身で収容したサーバーのメンテナンスを行う場合、障害時のことを考えて電車の乗り継ぎがしやすい立地なのか、または、車で行きやすい立地にあるかも選ぶ際の選択肢に入れて、事前に調査する必要があります。

例えば、東京に住んでいて、自身でメンテナンスをする予定なのに少し月額が安いからと言って、東北地方や北海道のデータセンターを借りてしまい、いざ障害となるとすぐに駆けつけることが出来ません。

管理等は行ってくれるものの、機器トラブルなどのサーバー自体における障害については自身で対応する必要がありますので、何かあった時に直ぐ行ける!ということもハウジングサービスを選ぶ上で重要な要素の一つです。

③設備や回線の品質

データセンターで提供しているアクセス回線をラックに引き込んで使う場合、回線の品質を予め聞いておくことが重要です。

帯域保証や障害補償があっても頻繁にping遅延やネットワーク断、メンテナンスが行われるようでは目も当てられません。

最適なハウジングサービスを見つけよう

ハウジングサービスの価格は定まっているところが少なく、都度見積もりが必要になるのがほとんどでしょう。

それは、これまで述べたように、運用・管理の補助や設置するデータセンターの場所など、要望に応じて変わるものが多いためです。

もしハウジングサービスを利用しようと考えている場合、サービスごとに見積を取って比較するのはもちろん、自前ですべてを準備した場合の費用と比較してみることも必要です。

関連記事

BCP対策はクラウド?ファイルサーバー?ハウジング?必要な機能からサービスを選ぼう

自然災害などが起きても事業を続けられるように「BCP(事業継続計画)」への対策を行うことは重要です。昨今では業務のほとんどにITが関わっていることから、IT-BCPというようにIT向けの対策も策定されています。本記事ではBCP対策にレンタルサーバーなどがどう活用できるかを解説します。
2022年3月10日