Kinsta(キンスタ)の口コミレビュー・評判、良い点・惜しい点など

KinstaのWordPress専用マネージドホスティングはGoogleのお墨付き

Kinsta(キンスタ)はGoogle Cloud Platformのみを使用したクラウドホスティングサービスであり、非常にハイスペックかつ利用者の手間を省くことを意識したサーバー環境を提供しています。

本社はアメリカ、カリフォルニア州のサンタモニカとなっている海外発のサービスですが、日本でのサービス展開に力が入れられており、Google Cloud Platform(GCP)でもインフラとして推奨されているほどで、特にWordPressでサイトを運営している個人・法人に恩恵が多いでしょう。
日本においては東京と大阪、2箇所のデータセンターからサイト毎に選べます。

KinstaのカスタマーサポートではWordPressをはじめとするウェブプロジェクトの技術習熟が優先事項として掲げられています。
エンジニアによる24時間365日のサポートが受けられるほか、他サーバーからの標準サイト移行も、どの他社からでも無料です。

そのほか、自動でのバックアップ作成や万が一のハッキング発生時の対処、Kinsta上で運営されているサイトに対して実施される2分毎の死活監視(+問題が見られた場合には、素早く対応)など、万全のセキュリティ体制が取られています。

また、WordPress専用マネージドホスティングだけではなく、アプリケーションホスティングやデータベースホスティングなどのサービスも展開しており、開発用のプラットフォームとしても最適なサービスです。

サーバー環境にこだわっている人・高いセキュリティ性能が必要なサイトを運営する法人・SEOを重要視する運営者など、本当に最高の環境でサイト運営をしたいと考えた際に選ぶべき包括的サービスと言えるでしょう。

Kinsta(キンスタ)の良い点・メリット

サーバー環境としては最高品質とも言え、サイト運営に必要なサポートや機能、操作性が一通り盛り込まれているKinstaを利用するメリットとしては下記が挙げられます。

  • 表示速度などスピード面の改善によるSEO効果
  • セキュリティ強化策やサポート(24時間年中無休)がすべて含まれたパッケージ
  • コントロールパネル「MyKinsta」での管理が非常にしやすい
  • 利用者による本来の業務への集中を後押しする柔軟な料金システム

では、それぞれの内容について、詳しく解説していきます。

サイトスピード改善による検索順位改善が期待できる

まず、検索時の順位を決める評価項目の一つに「コア・ウェブ・バイタル(Core Web Vitals)」というものがあり、この中には「サイトの表示スピード」が対象となっている箇所があります。

表示スピードを向上させるには、サイトを構成するコードを最適化するといった方法などがありますが、サーバーのスペックによっても左右されます。

そのため、レンタルサーバーの多くは高速環境を用意していますが、「Kinsta」は、従来のレンタルサーバーとは性質を異にします。
特に安定かつ安全、より高速な環境を提供しています。

その理由として、Google Cloud Platform(GCP)の「プレミアムティアネットワーク」を利用し、コンピューティング最適化型の仮想マシン「C2」上にサーバーを構築しているため、Googleの求めるサイトスピードが実現できるものと思われます。

さらに、GCPの中でも完全に隔離されている状態のLXD独立コンテナ式構成のインフラになっているため、サイトパフォーマンスとセキュリティの面で大きなメリットがあります。
従来のレンタルサーバーと異なり、Kinstaは「共用サーバー」を一切提供していません。

Kinstaで運用する全てのサイトはそれ専用のリソースを用いることになり、スピードの安定が期待できます。
また、万が一あるサイトで問題が発生したとしても、他のサイトにそれが波及することはないので、安心してプロジェクトの運営に専念できます。

以上のことから、Kinstaを使用することでサイトスピードの面でSEOに良い効果が得られ、検索順位の向上が期待できるようになります。
なお、Kinstaではサーバーレベルで高性能キャッシュが実装されており、サイトに別途キャッシュ系プラグインをインストールする必要も、その設定に手を焼く心配もありません。

必須のオプションが含まれているパッケージ販売

一般的なレンタルサーバーでは「サーバー利用料」が基本的な金額となっており、バックアップやWAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)、SSL証明書などの追加セキュリティ、サイト移行代行、ステージング環境、エッジキャッシュなどはオプション形式で別料金となることが多いです。

そのため、サーバーを使うだけなら安価でも、オプションをどんどん買い足すと、想定よりも金額が跳ね上がってしまう可能性も十分にあるでしょう。

Kinstaの場合はその逆で、オプションという追加項目がほぼ存在しません。
プランごとの違いはディスク容量やWordPressサイト構築可能数などで、全プラン共通で他社ではオプション扱いとなっている要素が含まれています。

あらゆる機能が詰め込まれたパッケージ販売のプランとなっているため、自分でオプションを選ぶ必要もなく、基本料金だけで一通りの性能が揃うようになっているという使いやすさもメリットのひとつと言えます。

そして、Kinstaのプランに初期設定、違約金、変更料金などの手数料はなく、プラン変更やキャンセル(解約)はいつでも可能です。
料金は日割り計算で、キャンセルの場合は残りの分が自動返金となります。

オリジナルのコントロールパネル「MyKinsta」でサーバー状況などが一目でわかる

Kinstaでは管理画面もオリジナルデザインで、視覚的に操作しやすくなっています。

「MyKinsta」ではサーバーの利用状況把握、WordPressのインストール、サイト移行申請、ワンクリックでのステージング環境作成ができるほか、各サイトの状況を把握するのに便利な分析画面もあります。

また、権限を設定して他ユーザーを無制限に追加、招待することも可能で、外部の企業担当者やエンジニアなどとの共同作業もしやすいプラットフォームとしての一面も有しています。

Kinstaの公式サイトでは、他社で一般的に採用されている既存のコントロールパネルは使いづらいと感じるユーザーが多いことから、WordPressをはじめとしたプロジェクト管理に特化したKinsta専用のコントロールパネルを開発したと経緯が記されています。

また、その開発はユーザーの声を聞きながら続けられており、さらに使いやすさを求めて日々進化しています。

技術に精通していなくとも使いやすく、この「MyKinsta」だけでサーバーを利用してサイトを運営するための操作が完結するため、他作業の手間を省くことができるでしょう。

Kinsta(キンスタ)の惜しい点・デメリット

全体的に非常に高水準のサービスである「Kinsta」ですが、デメリットを強いて挙げるのであれば、次のような点を気にする人がいるかと思われます。

  • カスタマーサポートが英語
  • 基本料金が高く感じる
  • 機能が多く、初心者向けではない

サポートの恩恵を最大限に受けるには、英語を使う必要があります。

ただし、サポートエンジニアの質の高さは一流です。
マニュアルをなぞる回答はなく、24時間年中無休での営業となっており、初回応答時間の早さも大きな特徴の一つでしょう。
実際にGoogle翻訳などの無料オンライン翻訳サービスを使うことで、うまくカスタマーサポートを使いこなしている利用者もいるようです。

Kinstaではドル支払いが必要で、「WordPress専用マネージドホスティング」で最も安いプラン「Starter」の料金35ドルを2023年1月現在の価格で換算すると、月額約4,725円(1ドル135円で換算)になります。

1ドル100~110円程度になったとしても月々約3,000円ほどと、他社レンタルサーバーと比較しても高い部類と言えます。

ただし、先にも述べた通り、Kinstaの場合はセキュリティ強化策やサイト移行などもすべて含めた状態での月額料金であり、値段以上に優れたサーバースペックとなっているため、額面のみを比較するのは公平性に欠けます。
また、非営利組織や教育機関向けの割引も用意されているので、該当する場合には、利用することをおすすめします。

最後に、便利な機能が多い分、初心者では持て余してしまう可能性があります。

初心者がいきなり利用を開始しても、「その機能は自分のサイトに必要なのか」などの判断がつかない可能性があります。
またサイト移行無料などの特典を持て余した結果、ただ高い料金を払うだけになってしまうこともあるかもしれません。

すでに他のレンタルサーバーでアクセス数が十分あるサイトを運営しており、サイトの質を次のレベルに引き上げたいと考える人にはぴったりのサービスですが、そうではない場合には宝の持ち腐れとなってしまうことがある可能性には注意してください。

Kinsta(キンスタ)のプラン別比較表

数多くのサービスが展開されているKinstaの中で、全てのプランは同じインフラを使用しており、「通常プラン」、「シングルサイト向けプラン」、再販専用の「Agencyプラン(代行業者、保守管理会社向け)」があります。

それぞれのプランについて、下記比較表を参考に選んでみてください。

通常プラン:Business 4まで

プラン名価格WPサイト構築可能数月間ユーザー訪問数ディスク容量無料CDNバックアップ保持期間同時ワーカー接続可能数
Starter$35 / 月 または $350 / 年12500010GB100GB14日2
Pro$70 / 月 または $700 / 年25000020GB200GB14日2
Business 1$115 / 月 または $1150 / 年510000030GB400GB14日4
Business 2$225 / 月 または $2250 / 年1025000040GB600GB14日4
Business 3$340 / 月 または $3400 / 年2040000050GB800GB20日6
Business 4$450 / 月 または $4500 / 年4060000060GB1200GB20日6

通常プラン:Enterprise 4まで

プラン名価格WPサイト構築可能数月間ユーザー訪問数ディスク容量無料CDNバックアップ保持期間同時ワーカー接続可能数
Enterprise 1$675 / 月 または $6750 / 年601000000100GB2000GB30日8
Enterprise 2$1000 / 月 または $10000 / 年801500000150GB3000GB30日10
Enterprise 3$1350 / 月 または $13500 / 年1202000000200GB4000GB30日12
Enterprise 4$1650 / 月 または $16500 / 年1502500000250GB6000GB30日14

シングルサイト向けプラン:BUSINESS 4まで

プラン名価格WPサイト構築可能数月間ユーザー訪問数ディスク容量無料CDNバックアップ保持期間同時ワーカー接続可能数
Business 1 シングルサイト$90110000010GB400GB14日6
Business 2 シングルサイト$170125000010GB600GB14日6
Business 3 シングルサイト$290140000015GB800GB20日8
Business 4 シングルサイト$375160000015GB1200GB20日10

シングルサイト向けプラン:ENTERPRISE 4まで

プラン名価格WPサイト構築可能数月間ユーザー訪問数ディスク容量無料CDNバックアップ保持期間同時ワーカー接続可能数
Enterprise 1 シングルサイト$6251100000015GB2000GB30日12
Enterprise 2 シングルサイト$9251150000025GB3000GB30日14
Enterprise 3 シングルサイト$12501200000025GB4000GB30日16
Enterprise 4 シングルサイト$15501250000030GB6000GB30日18

再販向けAgencyプラン:Agency 3まで

プラン名価格WPサイト構築可能数月間ユーザー訪問数ディスク容量無料CDNバックアップ保持期間同時ワーカー接続可能数
Agency 1$340 / 月 または $3400 / 年2040000050GB100GB30日6
Agency 2$450 / 月 または $4500 / 年40600000100GB200GB30日6
Agency 3$675 / 月 または $6750 / 年601000000150GB400GB30日8

Kinsta(キンスタ)の評価まとめ

WordPressによる構築のサイトに注力するのであれば、選択肢としては最高峰のサービスです。

特に、現在中~大規模のECサイトやWebメディアを運営しており、サーバースペックが物足りないと感じているのであれば、Kinstaへの乗り換えを検討するのも良いでしょう。

また、Kinstaのサービス自体が非常に整っているため、自社エンジニアが不在でも安心して利用できるというのも運営コストや日々の業務に伴う手間の削減という面では優れていると言えます。

基本料金自体は日本国内のよりシンプルな、例えば共用に分類されるレンタルサーバーと比較すると高めではありますが、それだけ高い水準のサーバー環境・包括的な機能やサポートが利用できるため、額面以上の価値があるサーバーであると考えられます。

Kinsta(キンスタ)の口コミ・評判

100社レンタルサーバー比較
Average rating:  
 0 reviews